ミヤマナルコユリに少し遅れて、ナルコユリ(鳴子百合)の蕾も膨らんできました。ミヤマナルコユリと違って花は一列に並んでおり、稜線(りょうせん)もほとんどありません。また、ナルコユリは、アマドコロよりほっそりとした葉でユリに似た形です。
- ナルコユリ
- ナルコユリの花は一列で下につく
- ナルコユリの葉は細め
- ナルコユリの茎には稜はほとんどない
丸い茎でほっそりした葉、一列に花が並ぶのがナルコユリ。
ナルコユリは足湯ガーデンでも見ることができます。
ミヤマナルコユリに少し遅れて、ナルコユリ(鳴子百合)の蕾も膨らんできました。ミヤマナルコユリと違って花は一列に並んでおり、稜線(りょうせん)もほとんどありません。また、ナルコユリは、アマドコロよりほっそりとした葉でユリに似た形です。
丸い茎でほっそりした葉、一列に花が並ぶのがナルコユリ。
ナルコユリは足湯ガーデンでも見ることができます。
ナルコユリの蕾がふくらんできたので、比較しようと思いアマドコロを探しました。葉姿が少し悪いのが残念ですが・・・。
アマドコロはナルコユリに似ていますが、葉がナルコユリより丸みが強いことと、茎に筋が入っている(稜線)ことで見分けられます。「アマドコロ」の名は、根茎がトコロ(オニドコロ)に似ていて、トコロが苦くて食べられないのに対し、これは甘味があることからつけられたようです。
ミヤマナルコユリ(深山鳴子百合)は、花が左右に振り分けられたように2列についていて、茎の断面が丸ではなく筋がついているのが特徴。ミヤマと名がつくものの、深山に限らず自生しているようです。
花だけを見ると ナルコユリ、アマドコロ、ホウチャクソウ とも良く似ています。しかしナルコユリ、アマドコロとも花は下に一列でつくので区別できます。またホウチャクソウも立ち姿がまったく違います。
ミヤマナルコユリの茎には稜(リョウ)がある
下の写真は茎ですが、側面に筋がある(稜がある)ことがわかります。
つい先日までは、キバナカタクリやエンレイソウ、シャクナゲで賑やかだった野草園。今は、すっかり静まり返り雑多な草に覆われています。そんな中にエゾチチコグサが可愛らしい花をつけていました。こしかし、数株のみなので試験的に植えられているものかもしれません。
今後、野草園はキバナカタクリの葉が枯れるのを待って草刈を行うのだそうですが、刈る草と刈り取らない草を区別しながらの作業はたいへんそうです。
この山に自生するキンラン(金蘭)が咲いています。数株しかありません、手を触れずそっと観察しましょう。
キンラン自生地では、キンランはコナラなどの樹木の根に共生する特定の菌根菌を介して生育に必要な養分を得ているようで、その条件下でないと生育できない。つまり、たとえ保護のために移植したとしても単独では生育出来ず、いずれ枯れ死させてしまうことになります。ここに限らず自生しているキンランは、その場所でないと生育できないところに、キンラン保護の難しさがあるようです。
最初の写真は、たぶんあの花のつぼみだろうという見当はついていますが、他の2つはなんでしょう。植物の一部か、それとも別の生命体なのか・・・。
ヒトリシズカの花穂は普通1本なので、フタリシズカの花穂は2本かと思ったら・・・数本ありました。
写真のフタリシズカは日当たりの良い場所に育っったためか、「静か」といより「元気いっぱい」という感じで、フタリシズカという言葉のイメージからは遠いかもしれません。
ヒトリシズカに対し、花穂が2つ、というのが良く言われる理由ですが、実際には穂が1~5本とまちまち。正しくは静御前とその亡霊の舞姿を2本の軸にたとえたことからだそうです。
気付きにくい場所ですが、野草園の奥にハッカクレン(八角蓮)の花が咲いています。花は甘栗くらいの大きさで赤ワインのような渋い赤。
全草、根、葉、種にポドフィロトキシンを含み有毒
足湯ガーデンのすぐ西にテンナンショウ属の芽が出てきました。5月4日現在はご覧の通りですが、これが成長するとどの種類になるのか、今はわかりません。テンナンショウ属の芽だけに・・・その柄が不気味です。
追記:5月6日の写真が左、右は5月12日。
野草園の脇にヤマオダマキ(山苧環)が咲きはじめました。このオダマキは青森に自生する野生種とのこと。
オダマキは毒成分プロトアネモニンを含むので、切り口から出る乳液が皮膚につくとかぶれることがある。
青森に自生する野生種として紹介したヤマオダマキ(山苧環)は淡いからし色の花弁ですが、このオダマキは白色の花弁なので種類が少し違うのかもしれません、この他にも花弁の色、背丈の違うオダマキがいくつかあります。
浦島草、雪餅草、ムサシアブミに続いて、野草園にマムシグサが現れました。穂の先端の棒状の部分は付属体、それを包みこむような筒状の部分と長い舌のように見える部分をあわせて仏炎苞(ぶつえんほう)と呼ぶそうです。(この写真からはコウライテンナンショウか、ホソバテンナンショウのように見えますが不明)
テンナンショウの仲間はどれも不気味な感じを受けますが、付属体が可愛らしい雪餅草や、この写真のように仏炎苞が緑と白のストライプになっているもの、ムサシアブミのように面白い形であるものなど、見慣れれば美しいと感じないでもないですね。
テンナンショウの仲間は有毒、シュウ酸塩(不溶性)を含みます。