大柿花山の足湯ガーデンには四季の花が楽しめるよう、多くの花木、山野草が植えられています。春にはオオバナノエンレイソウやヒメオドリコソウが咲いていた場所に、テンナンショウ属の芽が出現し、夏にはチダケサシやシモツケソウ、ヘメロカリスなどが咲きます。

なぜ花だけでなく雑多な草が残っているのか?

ここまでの写真で、花の他に雑多な草が生えていることにお気づきでしょう。たとえばへメロカリスの写真では、へメロカリスだけでなく間に雑多な草が混ざっています。実はこれ、手入れをしていないのではなく、なるべく自然に咲いている状態に近づけるため雑多な草も残してあるのです。
また他の雑多な植物に支えられるようにして花を咲かせる野草もあり、うっかり除草すると残したい植物にも影響が出たりすることもあり、意外に難しい。

ただ、実際にはツル性の植物や繁殖力の強い帰化植物、へメロカリスの見栄えを損ねそうな植物は引きぬくなど手は加えてあります。

全く自然のままでは美しく見えないが、雑多な草をすべて除去してしまっては「お花畑」になってしまい、自然に見えなくなる。しかし雑多な草が伸びすぎると美しくなくなりますから、そのバランスは難しそうです。

一見普通の野草のようで普通じゃない

足湯ガーデン付近には「一見普通の野草のようで普通じゃない」植物があったりします。たとえばヨモギやフキが斑入りであったり、何気なく咲いている河原撫子の花がピンクではなくて白花。どうしてこのドクダミはカラフルなのか?などこまかな仕込みもされているようです。お気づきでしたか?。

山に関しても、管理が不十分な場合もありますが、自然な山の風景に近づけるため、雑多な草をあえて残している場合もあります。写真を撮る場合は背景をぼかさなくても自然な感じが出るので好都合なのですが、これが日本でどこまで理解してもらえるのか・・・難しいところかもしれません。

大柿花山は、山の花だけでなく、足湯ガーデンもじっくり見てみることをお薦めします。